中東情勢の悪化によって、ドバイ不動産は暴落するのではないか?連日のニュースを見て、このような不安を抱く投資家の方は少なくありません。結論からお伝えすると、ドバイ不動産は暴落しておらず高値を更新し続けています。
この記事では、チャートに基づいて現在のドバイ不動産価格を説明します。2026年の買い時についても解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
ドバイ不動産は暴落しているか
| 種別 | 月 | 不動産取引高(AED) | 平均価格(/sqft) | 取引件数 |
| Ready | 2月 | 33,618,921,930 | 1,502 | 6,456 |
| Ready | 3月 | 19,833,799,270 | 1,469 | 3,991 |
| Off-Plan | 2月 | 27,108,911,379 | 1,852 | 10,558 |
| Off-Plan | 3月 | 22,797,030,505 | 1,840 | 9,251 |
出典:Dubai Land Department Open Sales Data
中東情勢の不安が囁かれる中ですが、ドバイ不動産は暴落しておらず、不動産価格は依然として高値を更新し続けています。たしかに中東情勢悪化の心理的影響から不動産取引高(不動産取引件数)は一時的に減少しました。しかし、不動産価格を示す1sqft当たりの価格は下落することなく、高い水準を維持しており1600~1700AEDをキープしています。

出典:Dubai Land Department Open Sales Data
上記のチャートは、これまでのドバイの不動産価格の推移です。10年前と比較すると1sqf当たり1.8倍に伸びており、ドバイ不動産がバブルだったことがわかります。
今後ドバイ不動産が暴落しにくい理由

今後ドバイ不動産は暴落するかもしれないという懸念を持つのは、投資家として当然です。しかし、ドバイ不動産市場には、高い水準を維持できる理由が3つあります。
UAE政府の危機対応が評価された
中東情勢が緊迫する中、UAE政府は全方位的な外交を徹底し、中立的な立場を維持しています。冷静かつ迅速な危機対応は世界中の人々から安全な避難先として高く評価されています。
<UAE政府の危機対応>
- ドバイ国際空港第3ターミナルが攻撃され、約2万人が足止めされた際にホテル滞在費用の負担、食事の提供、緊急ビザの発行などを即座に行いました。
- 防衛システムは96%という驚異的な迎撃率を記録しており、被害を最小限に食い止めることができると証明されました。
- 小売業者とデジタルシステムで連携し、食料や医薬品の在庫状況と価格をリアルタイムで監視してパニック買いを抑制しました。
- 原油収入を世界中の株式や不動産に分散投資し、強固な財政基盤を整えています。
関連記事:『UAEの防衛システムとは?イラン攻撃の迎撃率96%で世界から評価されている!?』
リーマンショック型の暴落が起きにくい
過去にドバイの不動産は暴落しました。2008年のリーマンショックや2009年のドバイショックでは半値以下になる物件が続出しました。その理由は、当時は、住宅ローンを組んで購入する層が多かったためです。しかし、現在のドバイ不動産市場は構造が根本的に異なります。
Knight Frank社の調査によれば、ドバイ不動産購入者の87%が現金払いです。日本やアメリカと比べると、その特異性が分かるでしょう。
自己資金で不動産を購入している層が多いため、世界的な金利引き上げが起きて住宅ローンの返済が困難になり物件が投げ売りされるということが起きにくくなっています。
外国人駐在員の実需がある
現在のドバイ市場を牽引しているのは、実需です。ビジネス環境や税制優遇に魅力を感じ、世界中から企業がドバイに拠点を移し、クロスロードとして活用するケースが増えてきています。
ドバイ商工会議所が発表した中期実績(2025年1~9月累計)は53,838社です。日本と比較すると新規法人設立数は少ないですが、AI・テック企業が進出してきています。
最近では、産業機器メーカーのEatonが約3万6,000平米のエンジニアリングセンターの建設を開始しました。2026年中に稼働予定であり、700名以上の雇用が創出されます。このような背景もあり、外国人駐在員が急増している状況です。
今後ドバイ不動産が暴落する可能性

一方で、リスクを無視するのも禁物です。供給過多・金利上昇・世界情勢の変化が逆風になる可能性があります。
供給過多による価格崩壊
ドバイでは、多くの新規プロジェクトが開発されています。人口が増加しているとはいえ、そのペースを上回る過剰な住宅供給が行われた場合、差別化されていない物件から価格が崩れ、空室率が高まる可能性があります。
不動産価格のサイクル理論を当てはめるとピークは2025年頃であったと考える見方も。市場全体が上がる時代は終わったため、過信せず、物件の選定・エリア分析・管理体制の確認を行ってください。近頃では、ドバイではなくカジノリゾートができるラスアルハイマやディズニーリゾートが建設される予定のヤス島があるアブダビに投資する方が増えてきています。
金利上昇による購買意欲の低下
UAEの通貨ディルハムは米ドルにペッグ(連動)しているため、銀行は米国の金利政策に追従します。アメリカでインフレが再燃し金利が上昇すれば、ドバイの住宅ローン金利も上昇します。ドバイ不動産市場は現金購入が多いとはいえ、ローンを利用して購入する層もいます。このような層の購買意欲が冷え込む可能性も見逃せません。
想定を超える世界情勢の悪化
中東情勢が想定をはるかに超えて悪化した場合のリスクはゼロではありません。世界全体が経済的に打撃を受けることにはなりますが、ドバイ経済にも甚大な被害が及ぶ可能性があります。
ドバイ不動産についてよくある質問
最後にドバイ不動産についてよくある質問をご紹介します。
過去にドバイ不動産が暴落したことはありますか?
はい、あります。2008年のリーマンショックや2009年のドバイショックの際には、物件の投げ売りが相次ぎ、半値以下に暴落する物件が続出しました。
ただし、前述の通り、現在は現金で購入する層が増加しているため、当時のようなリーマンショック型の暴落は起きにくいとされています。
また、開発会社の資金ショートによるプロジェクト頓挫が相次ぎ大きな問題となりました。こちらもDLD(ドバイ土地局)およびRERA(不動産規制庁)による厳格な法規制が敷かれて、資金はデベロッパーの運営資金とは完全に切り離されたので持ち逃げなどの被害が発生しにくくなってきています。
ドバイ不動産は今が買い時ですか
個人の投資目的・資金状況・リスク許容度によって異なるため一概には言えません。
ドバイ不動産市場は成熟してきており、どのエリアを買っても値上がりするようなボーナスステージは終了しました。
しかし、人口は増加し続けているため「立地が良い(中心地や海沿い)」「実績のある大手デベロッパーの物件」「賃貸需要が確実に見込める」「都市開発が行われている」といった条件を満たす物件であれば、安定したインカムゲインと長期的なキャピタルゲインを狙えます。信頼できるエージェントとともに判断してください。
中東情勢で破格の価格で売られている物件はないですか
イランの報復攻撃の対象となったエリアでは、パニック売りする方も稀ですがいます。半値近くで売り出されている物件には購入希望者が殺到しています。イラン報復攻撃の対象となるリスクもありますが、破格の価格で物件を購入したい方におすすめです。
一方で、デベロッパーの特典でオフプランも少し安く購入できるようになっています。当社のおすすめは1ルーム2800万円のプロジェクトです。気になる新規プロジェクトがある場合は、今が買い時と言えるでしょう。
まとめ
中東情勢の不安が囁かれる中ですが、ドバイ不動産は暴落していません。その理由としては、①UAE政府の危機対応が評価されたこと②リーマンショック型の暴落が起きにくいこと③ドバイでの起業件数が増えていることが影響していると考えられます。
しかし、連日のニュースを見て「中東情勢の悪化によって、ドバイ不動産は暴落するのではないか?」と不安を抱くのは当然です。JCME GROUPでは、不動産査定や客付けなども行っています。
もし、中東情勢が悪化する中でお持ちの不動産に悩みを抱えている方は、お気軽にご相談ください。また、中東情勢で破格の価格で売られている物件を探してほしいというご要望も受け付けています。

