ドバイの不動産は下落する?価格が値下がりした事例を踏まえて考察

ドバイ不動産は、数年で世界中の投資家から熱い視線を浴びてきました。ドバイ国際博覧会や国際情勢による資金流入が価格を押し上げた一方で値下がりした事例も存在します。投資家にとって重要なのは、今後も上がる」という楽観論に流されず、下落リスクを理解した上で物件を選ぶことです。そこで、今回は価格が値下がりした事例を踏まえて、どのような物件を選ぶべきかを考察してみます。

今後、ドバイの不動産価格は下落するのか

ドバイの不動産市場において、今後も投資機会が続くと考えています。その理由を3つご紹介します。

ドバイ国際博覧会が成功した

ドバイ国際博覧会(2021年10月〜2022年3月)には2,400万人以上が来場し、ドバイの魅力や生活環境が世界に広く知られることになりました。

TopLuxuryProperty.com 社の報道によると万博の余波で2021年以降の不動産価格は2024年までに約52%上昇。1平方フィートあたりAED 794からAED 1,524に値上がりしました。

さらに、ドバイ国際博覧会は、有名企業の誘致にも成功しました。開催後、Wynn Resort社はカジノ統合型リゾート「ウィン・アルマルジャン・アイランド」の建設を発表し、2027年の開業を予定。2025年5月8日には米国ウォルト・ディズニー社がUAEで初となる中東地域のテーマパークをアブダビに建設し、2032年の開業を目指すことを明らかにしました。

これらの大型プロジェクトは観光客や雇用の増加をもたらし、不動産価格にも波及効果を与えると見込まれます。

ウクライナ戦争でドバイバブルが起きた

2022年のウクライナ戦争以降、ロシア人投資家はルーブルを金や不動産へと転換する動きを強めました。

Eutaxの推計によれば、ロシア人による不動産購入額は既存物件で約24億米ドル(約3,720億円)、開発中物件で約39億米ドル(約6,045億円)に達しています。多国籍都市であり資産保全に適したUAEへの資金集中は、一時的な価格高騰を招き、ドバイバブルと呼ばれる状況を形成しました。

最大800万人の中国人が国外脱出を希望している

中国では、国家主席の任期撤廃や共同富裕政策の圧力、情報統制などにより将来への不安が広がっています。より自由で快適な生活を求め国外移住を志向する動きが強まり、「潤(ルン)」というスラングが定着しました。こうした富裕層の中には、資産保全や投資先としてドバイへの移住を検討する層も増えています。

最大800万人の中国人が国外脱出を希望しているとニュースになっており、その中でもUAEが候補に上がっています。このことから、移住者が増加する将来が予想できるでしょう。

ドバイ不動産価格が下落した事例

ドバイ国際博覧会(2021年10月~2022年3月)以前も含めた話になりますが、次の物件は価格が下落しました。どのような物件が下落するのか確認しておくと物件選びに役立ちます。

DAMAC Towers

出典:『DAMAC Properties
DAMAC Towersは2019年に完成したレジデンスです。

4つのタワーで構成されており、1つはホテル(800戸)、3つはホテルアパート(1,200戸)となっています。映画スタジオをテーマにしたデザイン、アメニティが特長となっており魅力的な物件ですが、周辺にはSLS Dubai Hotel & Residencesのホテルや、Glory Vacation Homes、Upside Living by SRGなどの民泊施設が密集しており、需要過多となっています。

ドバイ万博が成功したことを鑑みて販売価格を強気に設定した結果、数年後に不動産価格が30%下落しました。このような事例もあるため、オフプランを購入する際はデベロッパーが強気の価格を設定していないかを見極める必要があります。

Jumeirah Lake Towers

出典:『PIXTA

Jumeirah Lake Towersは、Sheikh Zayed Road(シェイク・ザイード・ロード)沿いに広がる大規模な開発エリアです。Jumeirah Lake Towersには、住居用のアパートメント、オフィス、ホテル、商業施設など、約80棟の高層ビルが建っています。

エリア中心部には湖や公園があるため、都心にいながら落ち着いて住めるとして駐在員から支持されるエリアです。しかし、賃貸や売却の際には約80棟の高層ビルが競合することになります。競合物件が無数にあるため、希望の価格で売れない恐れがあります。また、対岸のドバイマリーナと比較して手頃な価格で住めるという点は魅力ですが、マリーナと比較され価格帯で上回ることが難しいという宿命を背負っています。(需要過多によりドバイ万博開催前は5%下落しましたが、外資の集中投下や移住者の増加で地価は回復しつつあります。)

Jumeirah Park

出典:『Adobe stock

Jumeirah Parkは、ヴィラ(戸建て)のみで構成された大規模な居住エリアです。Jumeirah Lake Towersと差別化を図るために、より広く、プライベートな空間を求めるファミリー層を主なターゲットとしています。各戸には庭やガレージが備わっています。Jumeirah Parkは名前の通り、パークをコンセプトにしており、エリア内には公園、緑地、子供の遊び場、ジョギングコースなどが整備され、落ち着いた住環境が魅力です。

しかし、その後にDubai Hills Estate、Tilal Al Ghaf、Arabian Ranches IIIなどより魅力的な大規模な居住エリアが完成し、それらと比較されるようになりました。
(需要過多によりドバイ万博開催前は8%下落しましたが、外資の集中投下や移住者の増加で地価は回復しつつあります。)

まとめ

ドバイの不動産市場において、今後も投資機会が続くと考えています。しかし、不動産価格が上昇することを期待して安易な気持ちで物件を選ぶと投資は失敗してしまうでしょう。

  • 競合物件が密集しているエリア
  • デベロッパーが強気すぎる価格設定をしているオフプラン物件
  • 供給過剰の大型開発エリア
  • ブランド力や差別化要素が乏しい物件
  • エリアの特徴とコンセプトがズレている物件

そのため、ドバイの不動産を購入する際は詳しいエージェントにご相談ください。JCME GROUPでも相談を受け付けているため、ぜひお気軽にご相談ください。

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